どいたま

キャプテン・マーベルのどいたまのレビュー・感想・評価

キャプテン・マーベル(2019年製作の映画)
4.0
オープニングの「Thank you, Stan」にも象徴されるように、エンドゲーム公開前の物語的区切りとしても、マーベル作品群の区切りとしても大きな記念碑的一作であることは間違いないでしょう。

<エピソード0モノ>としての完成度の高さは、さすがのMCUといったところです。
単体作品としての面白さは担保しつつ、過去のアベンジャーズシリーズ作品で撒かれた伏線の回収を首尾よくこなした上で、次作(エンドゲーム)へと綺麗に繋いでいく。この流れるような職人技に、大変御見逸れしました。素晴らしい。

近年、「強い女性」を描く作品が数多く制作されていますが、本作もその中の一作に数えられるでしょう。
社会やコミュニティから求められる「こうあるべき」という姿を自ら否定し、「自分が正しいと信じられる自分になる」ことを選んでいくキャロルの姿は、現代だからこそ描かれるべき女性の姿だと思います。
また、それが女性に限った話ではない点も本作が優れていることです。正しい道を自ら選んでいく権利は、女性も男性も大人も子供も皆平等に持っているものなのです。

この普遍的なメッセージをエンターテイメントとして真っ正面から描く、間違いない名作だと思います。
どいたま

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