えーこ

殺されたミンジュのえーこのレビュー・感想・評価

殺されたミンジュ(2014年製作の映画)
3.3
"ミンジュ"とは韓国語で"民主主義"
キム・ギドクはいつも人生の痛みについて描いており、これは国が個人、国が国民に与える痛みを描いているそうだ。

最初に捕らわれるのは、実行犯演じるキム・ヨンミン。
この謎の集団は言わば"負け組"で、
リーダー以外の誰もが1人8役のキム・ヨンミンが演じる者によって、虐げられているのが面白い。

容疑者は皆、口を揃えて「指示に従っただけ」
自分の意志でなく、上の者に言われたとおりに行動するのみ、
これでは独裁国家と変わらない。
何も信念なく、ただ自制する者、すぐ異心する者、
自ら底辺に甘んじているのだ。
ライギョの必要悪を悟ったリーダーの末路が虚しい。

"私は誰なのか"
ラストの問いかけが突き刺さる。
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