HicK

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望のHicKのレビュー・感想・評価

3.2
《どっちつかずのFINAL》

【方向転換】
前作「3」と2部作のような物語。内容的には前作よりも評価されてると思う。最終作にして、いきなり地に足のついたようなストーリーを扱ってきた。でもツッコミどころの多さは健在。硬派さと粗さの間で揺らいでる。ちょっと気持ち悪い。だったら「2」のようなお祭り騒ぎで終わって欲しかったかな。

【テーマ】
警察の闇を暴く展開で、腐った組織を立て直す/内部の悪を引きずり下ろすって意味ではファイナルとして合ってるのかもしれない。けど、「踊る」ってそういうガチの闇よりも、より普遍的な縦社会による理不尽さ(パワハラ、おかしな社会風習とか)が捜査に悪影響を及ぼすってのが醍醐味だった。自分の理想とはちょっと角度が違う。

【好きなところ】
・オープニングのタイトルバック。かっちょいい。「3」でもやってよぉ。
・芸能界の闇から雪乃さん、ちょこっとカムバック。もっと出してあげて。
・室井さん無理やり現場へ。(ただ結局「2」の焼き増し的な)。

【ヤバい】
・もう本当に居なくてもいい存在になったスリーアミーゴス(元署長たち)。
・「子供はバナナが大好きなんだよ」と子供自身に喋らせる。
・犯人ウロウロ。そこにいる。
・大分県までバス。
・バス、大衝突。心中未遂?。
・銃声音、イラッとする。
・最後、透けるすみれさん。これがミステリアスでいいんだよと言う監督。

【総括】
せめて、このシリアス方向で行くならトンデモ展開をなくして欲しかった。トンデモ展開で行くなら「2」のような"キャラクタームービー祭り"で終わらせて欲しかった。どっちつかずの「FINAL」。
HicK

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