やまもとしょういち

バケモノの子のやまもとしょういちのレビュー・感想・評価

バケモノの子(2015年製作の映画)
4.0
ナイーブな心と、それが抱える「孤独」とそれを埋めることができる「何か」の物語。

ものすごく大雑把に言うと、千と千尋の神隠しでもあるし、新世紀エヴァンゲリオンでもある。そういう作品。普遍的な主題を描いた作品。

9歳の頃の自分を思い返してみた。たぶん大切なものはちゃんとそこにあったような気がする。でもうまく思い出せない。小さい頃の孤独は心の病だと思う。

ロックンロールは10代の弱い心に寄り添うためのものだと思う。でも、薬ではない。ロックンロールは本質的な解決にはならないということを、忘れたまま、見えないふりをして生きてきたということを考えさせられた。孤独を埋めることができるものがあるとしたら、それもまた誰かの孤独なんだと思う。