やまもとしょういち

トゥモロー・ワールドのやまもとしょういちのレビュー・感想・評価

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)
3.2
『資本主義リアリズム』で言及されていたので鑑賞してみた。

舞台は2027年、原因不明のまま人類が子孫を生み出すことができなくなった世界が描かれる。移民と不法入国者の問題、あるいは全体主義的なムードに、2024年を生きる自分にとってはどうしても他人事と思えない部分が多々あった。

ある種、かなり神話のようなプロットで興味深かったのだけれど、正直なところ収容所での長回しのシーン以外は冴えない映像がひたすら続いていて残念だった。

作中、最後に子どもが生まれたのが2009年で、2008年には主人公夫婦の息子が死んだ原因となったインフルエンザの大流行があったということがさらっと言及されるが、コロナ以降の感覚では簡単にはスルーできないものがあった。