親近感しか湧かないモチベーションぶち上げ系のドキュメンタリーだった。というのも自分もたまに友人たちとトラックメイクをすることがあって、停滞と加速を行き来するこの行程に終始共感しか覚えなかった。使ってるDAWもAbletonで俺も俺も！と言いたくなった。遊びから生じたものが気軽に世界へと発信できる現代。訴えたいものがあるとか有名になりたいとか個々の動機はそれぞれあるにしろ、根底に楽しいという感情があればそれが健全だしあるべき姿だと思う。サンプリングという文化も音遊びの延長のようなもので、結果的に音楽シーンの主流に乗っかるツールになっていることからもそれは明らか。カッコいいビートを常日頃から盗みたい自分にとって大いなるヒントを与えてくれた。完成された音は風景を伝って誰かの人生と並走し始め意味を持ち始める。そんな夢を今日も抱き、コクピットのようにボタン一つで実行できるクリエイトへの果てなき野望と情熱。
