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ビューティー・インサイドのdaiのレビュー・感想・評価

ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)
3.7
ウジンは18歳のある日から寝て起きると見た目が違う人間になる奇病を発症する。見た目だけではなく、年齢、国籍、性別まですべてが変化する。しかし、その見た目もその日寝てしまえば、次の日はまた別の見た目となっている。であるからして、ウジンはまともな人付き合いができない。母と友人の二人しか、彼の支えとなる人はいないのだ。
友人と立ち上げた家具デザインの仕事は順調であり、ウジンはその奇病を受け入れて生きていこうとしていたが、ある日ある家具屋で接客をする女性イスと出会い、恋心が芽生える。しかし、毎日見た目が変わるウジンにとって、恋愛は不可能に近いのだ。

見た目とは良し悪し以前に、その人をその人と自他共に認識するための不可欠要素なのだ。言い換えれば、見た目が変わってしまえば、周囲はその人をその人と認識できない。つまり、存在が消えてしまうのと同等なのだ。
外見や内面といった内と外で人を語ることがあるが、外は半永久的なものとした前提があっての内面についてなのだとこの映画を見て気づくことができた。

そう考えると、ウジンはブサイクよりもつらいのだ。誰からも認識されないのだがら。

梨泰院クラス以来、パク・セロイことパク・ソジュンが出てくるとテンションがあがるのだが、本作では最も主要な場面で登場するから最高である。

周囲の高評価を聞いていたせいもあってか、ややハードルが上がりすぎていたかも。楽しめましたけども。
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