このレビューはネタバレを含みます
自宅(CS放送)にて鑑賞。英国産のエロティック・サバイバルで原題"Donkey Punch"、邦題から連想されるシリーズとは無関係で、一部のマニアの方々の為、鮫は登場しないとも助言しておく。騙し合い、殺し合いと進展する様に少々無理矢理感が残る他、様々な言動に疑問符が附く。ファースト・カットを彷彿させるラスト・カット等、拘りを感じさせる箇所もあったが、目を見張る展開や特筆すべき点は見当たらず、直ぐに忘れ去られてしまう様な一作。ただ十年近く前の製作乍ら、然程色褪せずに観れたのは評価に値する。40/100点。
・流れるF-E.シャンフローの音楽やBGMは、その音色やメロディーがヴァンゲリスっぽかった。単に悪巫山戯による事故が招く自己保全に由縁する利己的な喧騒やパニック等に延々附き合わされてもちっとも楽しめないし、ゴア描写もマイルド目の中の下か下の上と云った処。R-18相当と我国のレイティングが高めなのは、主にドラッグとエロい描写に対してなのかも知れない。
・そもそもN.バーリー演じる“タミー”の失恋による傷心旅行に端を発するが、これに巻き込まれてしまった六名が被害者であり、ご愁傷様なだけであって、全くどの登場人物にも感情移入や同情が出来無かった。演者達もどこか垢抜けない野暮ったい印象が終始附き纏い、その印象が最後迄拭えなかった。
・強気で粗暴だったT.バーク演じる“ブルーイ”のナイフの件り、或いは“マーカス”のJ.テイラーに対する照明弾の件り等、本来見せ場なのだろうが、退屈に感じたのか冗長気味に見えてしまった。亦、“ショーン”のR.ボールターは、S.ブシェミの若かりし頃を思わせる容姿だった。
・序盤に地中海西部のバレアレス海に浮かぶ“スペイン マジョルカ島”とのテロップが流れるが、移動する際に乗るタクシーの車窓からの道路標識には、ベナルマデナ(Benalmadena)やトレムエル(Torremuelle)との表記がある為、恐らくロケはスペイン南部アンダルシアのコスタ・デル・ソル辺りであろうとされている。
・鑑賞日:2017年12月13日