なみつ

エイリアン:コヴェナントのなみつのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.7
「エイリアン」って、こういう映画だったの?!これまでの人生ただひたすら避けてきたのに、プロメテウス→今回のこれを観て、思っていたものとまったくちがっていて驚きました。

終始エイリアンからの凌辱を見せつけられるシリーズだと思ってましたが、シーン的には少ないし、それは単なる要素に過ぎなかったということ?
人間の根源とは、という話をするために、人間から文明要素をぜんぶ取り除いて本能とそれに必要な機能だけを残したような、鏡のような存在としてエイリアンがいるのかな?なんて、無駄に深読みしてしまう。
他のシリーズはまったく見ていないのでわからないし、監督の単なる趣味かもしれないけれど…しかもアンドロイドが出るなんて聞いてない!それもやっぱり人間の対となる存在としているのだろうか。

遠い将来、エイリアンとアンドロイドがこの映画を見た感想を教えてほしい。
エイリアン「いろいろひどくない?!」
アンドロイド「このような思考・行動は理論上わたしたちには不可能です」みたいな会話が繰り広げられるのかなー。興味あるけどそれまでは生きてないだろうな…

そして、2作品それぞれに登場する2人の「強い女主人公」。聡明で探求心と判断力があって、ストレートな美人からは絶妙に少し外れていて、愛する人を失い、終盤まで生き残るという共通点。わたしはどちらもなぜだかどーーしても好きになれないのですけど、それも意図されているのかな。
特にプロメテウスのショウ博士はなぜかすごく苦手。でもなんだかよく見た顔だと思ったら、ドラゴンタトゥーのリズベットだったとは!!あのときはすごいかわいかったのに…その印象が強すぎて、こちらはどことなく一般人の皮を被ってる感があったのかも。でも逆で、あっちは変人の皮を被った実は乙女(天才)、こっちは一般人の皮を被った狂人(天才)、て印象です。

この作品で特にデイビッドの印象がたいぶ変わったので、プロメテウスを見返してます。

初代エイリアンから親しんでいれば、これは!?となるシーンや、お約束な展開も多かったのかも。そういう意味で怖いけど過去シリーズも見たくなりました。ほんとうに、食わず嫌いをしてはいけないなと思う、今日この頃です。


以下、観たひとと語り合いたい内容
・デイビッド!とにもかくにもデイビッド!!彼は何なんでしょう。めっちゃ主人公ですよね。いろいろやらかしてるけど、なぜか嫌悪感はまったくない。ただただ、切ない。恐らくですが、たぶん彼がエイリアンを愛でている理由のせいかな。アンドロイドなのでそんな深く考えてるはずはないんだけど、自分にないものをエイリアンに見出だしていたり、自分が創造したものだから、とかいろいろあるのかと想像してしまいます。
・やっぱりデイビッド!めっちゃ嘘ついてるけど、嘘つけるAIとか賢すぎません??フィクションなのにあれなんですけど、コンピュータを扱う仕事上どうしてもロジックを考えてしまって。めっちゃ難しいと思うんですよねー…でも嘘がつけるはずなのに、最後のダニエルの質問にあえて対応しなかったのは、絶望を与えたかったんだろうか?うーむ
・自分を創ったのは人間、では人間を創ったのは?と質問をするデイビッド。それはね、リドリー・スコットという偉大な方が創造したんだよ。ついでにあなたも、あなたが愛でているエイリアンもみんなそうなんだよ、と教えてあげたくなりました。エイリアンの造形や、卵っぽいぷにぷにしたものとかほんとうに悪趣味(半分は誉めています)なものは、どうやって考えつくのだろう?未来で見てきたとは、思いたくないです。
・ジェームズ・フランコ…
なみつ

なみつ