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エイリアン:コヴェナントのslowのレビュー・感想・評価

エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)
3.5
近年で最もイカれた
SFサスペンス映画★
ーーーーーーーーー
エイリアンシリーズは,
"裏切りの歴史"がある…。

続編が作られるたび
前作の生存キャラが
あっさり死んでたり、
アンドロイドは壊されても
同じ俳優でよく登場するから
"期待しないで見る"のが
一番いいと私は学んだ。
そういう意味でいうと本作も
ルールはきちんと守られてる。

前作「プロメテウス」では
頭ポカンな展開が多く、
モンスター要素は薄かったが
本作はそれに火を付けるような
"イカれ具合"を盛り込み、
冒頭からエヴァQを連想させる
"私は何を見せられてるの❔"状態と
合間に水休憩をはさむように
B級モンスター展開が
交互に展開される。

最初に言うと、
私は本作嫌いじゃない。
キャラも前作と違い、
感情移入したくなるほど
可哀想なキャラが多く
アンドロイドの抱えるドラマも
とても興味深かったからだ。

けれど,前半の王道SFホラーが
中盤で一旦収まり、
笛吹き練習する場面から
内容のテンションがおかしくなる…
"イカれ具合"が格段に上がる!
ここが評価の"分岐点"だと思う。

後半の"イカれたドラマ"が
それまでポンポン進んでた
B級映画の流れを悪くし、
目的や思考もぶっ飛んでるから
話を理解するのも放置してしまい,
退屈だったりすると同時に、
使い古されたモンパニ展開を
一変させるスパイスでもあるから,
この暴走する後半のイカれ具合は
好き嫌い分かれるだろうけど
私は結構好きだッ♪

オチもエイリアンの
定番ネタでは無かったし、
途中で気づくオチではあるけど
あのオチ嫌いじゃないヽ(・∀・)b♪

これを観て思ったのは、
スコット監督はエイリアンと
アンドロイドを息子のように
愛しすぎてしまってて、
観客の思い描くB級スタイルとは
全然違う別の場所にいるのだなと
作り手と観る側のエイリアンに対する
思い入れの差を強く感じた…。

"続き"があるならば観たい…!
また"裏切られる"と分かってても…。
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