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ヘンゼル&グレーテルのslowのレビュー・感想・評価

ヘンゼル&グレーテル(2013年製作の映画)
3.9
【むかしむかし、お菓子の家から生還したヘンゼルとグレーテルはやがて大人になり、魔女狩りの快感に目覚めちゃいました。】

※未公開シーンを含めたエクステンデッド版の視聴。

童話でお馴染みのお話を拡大解釈した設定が面白可笑しくてB級ダークファンタジー&モンスターアクション映画としては及第点の良作。

「ダサかっこいい兄貴と姉御キャラの妹」
というギャップ萌えのキャラ属性もすき。

お菓子食いすぎて糖尿病になった兄貴もオモロいんだけど、本作の見どころはなんといっても妹役を演じたジェマ・アータートンの美しさ、これに尽きる。
まるで、この世に降臨した女神のような尊くも色気を纏った絵画から出てきたような存在感。
彼女の美貌を眺めるだけでもお金を払う価値はある。

魔女退治の単純なお話なれどトロールみたいな怪物と美女との絆が描かれており、伝統的なモンスター映画の心得を忠実に守った極めて真面目に作られた内容である。
(とは言っても豪快なグロシーンは多々あるし女性の全裸も見せるので子供と見る時は要注意)

個人的には好きなところは色々ある。
左右に分かれる改造ボウガンのギミックとか、魔女がクリーチャーになってるところとか、ラストの爽快感は『ヴァンヘルシング』にはない最高の余韻があってテンションアゲアゲだ。

…ただ見直してもやっぱ「不満」がデカい。

以前レビューした際「低予算」について苦言を呈するとフォロワーからまったく共感されなかったので、自分が厳しすぎたんだと思ったんですが、見直した結果、私の目はおかしくなかった。

これ絶対、映画用のカメラで撮ってないよね?
海外テレビドラマのチープなカメラで撮影してるよ。
だからずっと映像が安く見えてしまう。

スリーピーホロウ
ヴァンヘルシング
リーグオブレジェンド
ロードオブザリング
アンダーワールド
ブレイド
レギオン
ブライト

これらと比べると映像に魔法がかかってない。
ダークファンタジー系の映画って他のジャンルの映画よりも現実を忘れさせるための魔法を映像にかけないと作り物感が隠しきれないと思う。
魔法を扱っておきながら、本作にはその魔法が映像にかけられていない。
雰囲気重視するなら霧を辺りに撒くとか、夜に撮影するとか方法はあったはず。ほとんど昼ばっかり!

キャストは豪華だが、映像はテレビドラマ並み。
VFXや特殊メイクのクオリティはスーパーナチュラルより少し上って感じ。
魔女が特殊メイク仕様なのはイイとして、トロールがCGではなく着ぐるみ仕様だから映像のチープさがより増してしまって残念。

内容には文句無いんだけど、カメラの安っぽさがどうしても目につく。
もし本作が無名キャストのB級映画なら納得できるけど豪華キャストのハリウッド映画としてはあまりに低予算感が強すぎてう〜んってなる。

ただスパナチュ並みの面白さで、ヒロインがカッコよくて、モンスター狩り路線の映画として評価すると、今作を超える映画は見当たらない。
その点『アンダーワールド』は傑作ではあるんだが、好みとしては明るくて軽いこっちのほうが好き。

まあ文句を色々言うてますが…
ジェマ嬢の美しさに免じてBlu-ray購入しました♬
何度見ても内容だけは滅茶苦茶すき!
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