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ブルックリンのnnのレビュー・感想・評価

ブルックリン(2015年製作の映画)
3.7
娘に誘われ『新宿パークシネマフェスティバル』へ。
新宿の高層ビル群の中の新宿中央公園にスクリーンがしつらわれ、リクライニングシートやテーブル席が並べられている。
おしゃれな空間だ。
ワタクシの野外シネマのイメージは、巨大なスクリーンを芝生の上に座って観る、なんなら寝そべっても可!みたいな。
このイメージも嫌いではない。だから娘から誘われた時に一も二もなく「行きます!」と返事したのだから。
でも、このパークシネマは、ワタクシのイメージの巨大スクリーンよりはこじんまりしてるし、雑多な感じが一切ない。
リクライニングシート見た時はめっちゃテンション上がった。
が・・・もう既に空席無し。
娘は、テーブル席にしようと言うが、「映画は前で観る派」の母は譲らず普通の椅子(←とはいえ藤椅子っぽいやつ)を借りて前の方で鑑賞。
キッチンカーが数台出てて、ポテトやピザ、クラフトビールにドーナツなどを買う。
が、テーブル席でないので食べずらい。
が、ポテトもピザもドーナツも想像以上に美味い!
さすがキッチンカーだ!屋台とはちょっと違う。
いや、屋台の味も嫌いではないが、今回は、何もかもがオシャレで「これぞTOKYO!」と思ったのだった。
いや、これを田舎でやるとダサくなるから、田舎は田舎で、芝生に寝っ転がって、屋台のたこ焼きやらヤキソバなんぞつまみながら缶ビール呑んでのスタイルでいきましょう。
(誰に言ってるのだ???)

そんでもってこの「ブルックリン」っていう映画、優しくて、少し切なくて、秋の始まる今の季節に外で観るには最高だった。
いや、これ、夏観てもいいか。青い水着が可愛かったし。
アイルランドからアメリカへ出てきたエイリッシュは、ホームシックで泣き暮らしていたが、夜間大学に通ったり、トニーと知り合ったりして、次第に都会の生活に慣れていく。
しかし、途中悲しいことがあったりもして・・・
これは、海外とまではいかなくても、田舎から上京してきて、辛かったり楽しかったり恋愛したりと頑張った女子が見たら「これは、あたし?」って思うかもしれない。
人生にはタイミングってものもある。
田舎では何一つうまくいかなかった。
仕事も恋愛も何もかも。
なのに、久しぶりに田舎に帰ると、なぜか故郷が自分に優しい。
うまくいかなかったことが、今は何もかもうまくいく。
それはタイミングもあり、エイリッシュが都会で自分を磨き上げたことによる成果ということもあり、でもやっぱり・・・
都会に生きる道を選ぶか、田舎に帰る道を選ぶか。

ワタクシは、田舎に帰ります(・・・・・)
そして、常に等身大の物差しでしか鑑賞できないワタクシは、「そうね〜あたしは上京する田舎娘に優しくするおばちゃんになりたい。なろう!」と思いました。

それと、東京の新宿の高層ビル群の中の公園で、夜空の下、娘と観た映画は、たくさんの東京の思い出の中でも光る思い出の一つになりました。
nn

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