原作は士郎正宗の漫画「攻殻機動隊」ですが、テイスト的には押井守監督のアニメ映画版「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の方が近いのかな。
前提として、原作漫画とアニメ映画版はかなりテイストが違います。
で、本作はアニメ映画に準拠していて、
キャラ設定や全体的なテイストからはアニメ映画版への強いリスペクトを感じられます。
ここまでリアルに実写化したことに関しては素直に賞賛しても良いと思います。
「ブレードランナー」に出て来るようなサイバーパンクかつマルチカルチャーな街並みや、原作のキャラクターの再現は結構見事だと思います。
トグサがちゃんとマテバっぽい銃(『マテバ2006』ではなく、『マテバオートリボルバー』の方かな)を撃ってたし(笑)。
反面、脚本がどうもなぁ。
漫画寄りでもアニメ寄りでもないですね。
まさにハリウッド仕様というか。
初めて観る人にも取っつきやすくするためなんだろうけど、逆効果な気がしますね。
「公安9課」がどんな部署かの説明ゼロですし。
しかもなんか企業に顎で使われてるイメージだし、たけし演じる荒牧課長も「総理の威を借る狐」みたいに見えちゃうし。
そう、荒牧課長役もなぜビートたけしなんでしょう?
無茶苦茶浮いてます。
台詞も滑舌悪くて聴き取りづらいし。。
他のキャスト、例えば少佐、バトー、トグサあたりは全然問題ないですね。
観ててワクワクできたのは本当で、コンテンツとしての「攻殻機動隊」はやっぱり偉大ですね。
観る人によって好き嫌いが強く別れそうな作品。
ま、私は嫌いじゃないですね、文句ばっかり書きましたが(笑)。