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ノック・ノックのgのレビュー・感想・評価

ノック・ノック(2015年製作の映画)
3.5

「わたしたち、良い子にするから開けて」

大人版オオカミと7匹の子ヤギみたいなストーリー。玄関のドアを開けてしまったら最後、2人の女の子が狼のように襲ってくる。そして主人公の身も心も空っぽにしてしまう!

「知らない人が訪ねてきても開けちゃだめだよ」の大切さを改めて実感するような映画。(それにしても映画の中ではインターホン押したら必ず人が出てくるけど、実際じゃありえないよね、、)

でも主人公は、ドアの外にいたのが女の子2人だということに安心した。きっと、筋肉隆々たるオジサン2人だったらもっと警戒してただろうし、家にも入れなかったかもしれない。主人公はあくまでも優しさで2人を家に招き入れたけど、「いざとなったら僕のが力は強いしね」なんて言って目の前の女の子たちを自分より弱いものとして甘く見ていた。

そして、女の子に(ほぼ無理矢理)誘われるがまま過ちを犯してしまった主人公だけど、ここはちょっと可哀想だなというか、、。もちろん主人公は100%悪い。でも、女の子たちも100%悪い。そしてその後の女の子たちの反撃は「犯罪」!!!犯罪のオンパレード。

女の子2人がしでかす酷く胸糞悪い仕打ち。そこの「フェアじゃない感」「圧倒的な非道徳」をどういう立場で観るかでこの映画が楽しめるか否かが分かれてくると思う。

自分は完全に主人公目線で観ていたので「辛い〜〜〜やめてあげて〜〜〜〜胸糞悪いよ〜〜!!!」と苦しみつつも、女の子たちの心情や動機が気になって夢中で観てしまった。

そんなふうに女の子たちの動機を考えたり、ラストを予想しながら観ていたんだけど、結局最後は結構肩透かしを食らってしまった。「なんで?」「どうして?」「やめてあげて!」そんなことは考えるのは野暮で、ただただ胸糞悪さを楽しむのが一番良いノックノックの見方だと思った。

ストーリーも深みがあるようでなくて、
無いようであって、、、、
凄い苛々させられたのに、頭ごなしに嫌いにはなれないという、、。むしろ好きかも、という、、。

もうちょっっとだけ主人公がクズ野郎だったら、すっごい楽しめただろうな〜。
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