YasujiOshiba

スター・ウォーズ/最後のジェダイのYasujiOshibaのレビュー・感想・評価

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ぼくはね、ローラ・ダーンが好きなのよ。リンチの『ワイルド・アット・ハート』でうわっと思って以来、彼女を見るとドキドキしてしくる。今回のホルド中将にもそれを感じちゃった。条件反射かもしれない。でもさ、予想外のキャラクターを繰り出してくる依り代として、流石にリンチが見込んだダーンだって思ったな。

姿を見せてくれるだけで「おおっ」となるのはデニーチョ・デル・トロもそうだよね。こいつは面白い展開になるぞと期待して見てたんだけど、ちょっと肩透かし。でも最終作にも登場してくれるんだろうな。きっとそうだよね。期待しておこう。

ところで、今回は赤のイメージがよかったね。ライトセーバーの赤もそうだけど、鎧の赤、壁の赤、塩の赤。そう、あの白のなかに浮かび上がる赤はよかったな。ダースベーダーが生まれるあの溶岩のどす黒い赤を思い出させながら、白から赤へ、そしてどす黒さへの展開。一転して、灰色からフォースの力で光の世界に導かれると、その光が消えよとするときの日の入の赤。

悪くないけれど、既視感があったのは、カイロ・レンとレイが共感する切り返し。一人が振り向くと異なる場所でもう一人が見つめている演出は、たしかにハッとさせはするのだけれど、ウォシャンスキー姉妹の『Sense8』ですっかりおなじみだから新鮮さには欠ける。新鮮だったのはフィンとローズに立ったフラグのほうだったりするよね。

とにもかくにも、ラストへのお膳立ては整えたわけだから、あとはどんな大団円になるか期待して待てばよい。待つのは大丈夫。なにせこのシリーズを見始めたときは高校生だったぼくにには今や子供がいるのだから。許されるなら孫ができるまで待ってもかまわないさね。
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