yoshi44

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのyoshi44のネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

面白かったかどうかもネタバレだ。
すべてのスターウォーズファンがフォースと共にありますように。

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率直に言って、無味無臭。
『最後のジェダイ』で世界中から酷評を喰らい興行的にも大失敗をしたことから、本作はすべてのファンを満足させるため、無難な要素を盛り込んで展開せざるを得なかったのだろう。
その目論見は成功していて、出自に葛藤する主人公、過去の偉大なキャラクターの活用、Xウィングの登場、まるで『ジェダイの帰還』のようなラストまで、ファンの顔色を伺う構成は文句を付けようものならこちらが悪者になる。(ようやくイウォーク出てきたし!)
加えて前作で炎上した新キャラ、ローズのジャージャービンクス的な扱いは、少し可哀想ですらあって…。
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でもやはり、と言うかだからこそ、既視感は否めず過去作の焼き直し。パル様なんて、暗黒面に勧誘する姿勢は昔とやってること何も変わらないし、“私を殺せ!”とか“お前を殺す”とかブレブレ。
反乱軍は相変わらずドタバタで、計画性がまるでない。
今更「レイの出自が実は…!」とか言われても「へー。そうなんだね」だし、死者を蘇らすこともできちゃうフォースのインフレにもうんざりだし、カイロ・レンのラストも納得いかんし。
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内容的に挑戦をしてみた『最後のジェダイ』はあの有様で、大きな挑戦をしない本作は無味無臭で、そうなると、そもそもこのシークエル(新三部作)には意味があったのかと。
過去の遺産を食い潰した金儲け。
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もっとも遺憾なのは、『最後のジェダイ』で個人的にもっとも興味深かったラストシーン【名もなき少年がフォースを使った!?】ことについて、はもはや無かったことにされ言及すらされないこと。
それ、あまりにも無責任ではないか?
スカイウォーカーの血筋に頼らず、持たざる者たちの“Rise”を期待していたのに、結局スカイウォーカーvsパルパティーンの血筋、つまりは持って生まれた物に対するお話。
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レイやフィン、カイロ・レンにBB-8、愛すべき新しいキャラクター達は大好きだし、古き良きメンバーと再会できた喜びは何物にも変え難い。
でも、この後味の悪さは何なのだろう?
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