さいとう

美女と野獣のさいとうのネタバレレビュー・内容・結末

美女と野獣(2017年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ディズニープリンセスシリーズで一番大好きな美女と野獣、楽しみに鑑賞!
予想以上に、
凄く良かった!!!

高校生の頃週3回くらい見るくらいハマって(歌が大好きで)、話なんて隅々まで知っているのに、号泣してしまった。

●エマ・ワトソンは賢く気が強く美しいベルの役にはイメージはぴったりだけれど、厳しくストイックなイメージもあったので、こういったロマンスものにはどうだろうかと一抹の不安があったものの。
良かったよエマ、後半すごく良かったよ、エマの演じるベルは野獣を凄く愛してたよ!そんな顔だった!!
ルーク・エヴァンスのガストンは存在が想像以上にガストン(何を言っているか分からないが本当にそんな感じ)で、しかしながらアニメのガストンよりいじらしく憎めないキャラクターに仕上がっていた。最後に醜い野獣のような心を顕にする豹変ぶりも良!
ダン・スティーヴンスの野獣は意地を張って粗暴に振る舞う裏側にとても傷つきやすい人間性が垣間見えてマジ萌え、結婚してください。ベルの部屋の前で「笑ってみて!」では素敵な間抜け笑顔をありがとうございました!!細やかなネタを拾ってもらってアニメファンとして本当に嬉しい!
ジョシュ・ギャッドのル・フウはアニメとは違った一面を見せて賛否あったようだけど、ガストンの内面を冷静に説明する役割を果たしていてのでは。夜襲のシーンで「ここにも野獣が」と言うフレーズが、ガストンに好意を寄せるフウが発言することでとても切なかった。

●美女と野獣を代表する素晴らしい歌も、全部歌えるくらいなのに、なんで実写化するだけでこんなに感動するんだろう。
朝の風景やひとりぼっちの晩餐会は、映像のテンポに合わせるためにおそらくボリュームダウンしてあると思うんだけど、
それでも大満足!
朝の風景ではアニメでも生活感たっぷりに表現されているけど、生身の人間が狭い村でひしめき合っているのを見るとモブの一人ひとりの生活や生き様を感じさせられたからジーンと来たのかなあ。


●実写版でのオリジナル曲や新しい設定も私には程よく、美女と野獣の新しい一面を見せてくれてとても嬉しい!
オリジナル曲のever moreは悲しく、痛く、しかし甘く優しくて、暗闇の奥底からたった一つ強く輝く星を見上げるような残酷さをはらんだ一曲でこの曲だけでもう丼飯5杯くらいいける。
また、初見だけどもお気に入りの設定でベルが東の塔に部屋をあてがわれて、バラの花がある部屋が西の塔と言うものなんだけれど。
私の理解ではベルは日が上る東側、つまり呪いを解く希望の象徴。
バラのある西の塔は日が沈み、永遠に呪いが解けなくなってしまうかもしれないという皆の不安や、人を愛することを知らない(傷つくことを恐れた?)野獣の人に見られたくない繊細な内面を隠しておく場所として描かれたのではないかと勝手に思っている。
だからこそever moreでは「明けない夜がくる」と言う歌詞があり、夜明けとともにベルの愛により呪いが解けて、城を覆う雪を溶かすと言う演出になったのだと思うと、憎いねえ!!凄く好き!!

●洋服ダンスが夜襲の際に男三人を女装させて、その中でたった一人嬉しそうにしている男性に「自由に生きて!!」と言う所で不意をつかれて感動してしまった。悔しいwww
あと、ギリギリ呪が溶けなくなって皆が順番に固まってしまうところ、やめてよ!!!泣かさないでよ!!泣かしに来てるってわかってるけど泣くわ!!!
ポット夫人が「私達にもご主人をこのように頑なにしてしまった原因がある」って言ったのにもじんわり。

もっとたくさん好きなポイントがあるのだけど、思い出しきれないのと長くなりすぎそうなのとで取り敢えずここまで。
今回実写版を見てやはり私は美女と野獣が大好きなんだ!ということを再認識させてもらえた。
またアニメ版の小ネタを拾いきってもらい、世界観を崩さずに更には新しい一面も見せてくれたこの作品を鑑賞して制作者の方々の美女と野獣に対する誠意や映像作品を造る熱量や愛情を感じた。やっぱり映画って良いものですね!!制作者の皆さま本当にありがとうございます!!

今回は前方の列での鑑賞だったので、今度は後方の席でみて、吹替版もチェックしたいなあ!
さいとう

さいとう