「人間は複雑な生き物だ。都合の良い嘘を信じる。真実の辛さを和らげたくて。」by怪物
母親の病気。離婚による父親の不在。祖母との不仲。学校での孤立。
思春期の少年を襲う様々なストレス。
少年はある日、空想の世界から怪物を呼び起こす。
怪物は何のために現れたのか。
夜毎少年に語る物語を通して、少年に何を伝えようとしているのか。
最初、主人公のコナー君のことは正直言って好きになれなかった。もう少し上手く他人とコミュニケーション取ったらいいのに、とイライラさえしてしまった。
そう言う意味で『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』のオスカー少年に似ているかもしれない。
最後の最後で評価がひっくり返ることも含めて。
余談だけど2人とも天才的な役者だと思う。
怪物を登場させることでファンタジー映画の皮を被っているけど至極真っ当なジュブナイル成長物語だった。
むしろ、もしかしたら怪物はそんなになくても良かったかも？もしもなかったら邦画っぽくなってそう。コナー君、ママ、おばあちゃんの素晴らしい演技を純粋に味わう作品って感じで。それはそれで観てみたい。
途中のアニメも怖可愛い感じが良い。
あと、最後のコナーの部屋に飾ってある家族写真に写ってるある人。これってもしかして…？
