Longsleeper

リリーのすべてのLongsleeperのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.0
体の医療も精神医療も未熟だった時代に、世界で初めて性別適合手術を受けた人物のお話。
リリーの葛藤もさることながら、妻のゲルダの愛が大きくてため息が出る。
夫として好きになった人が女性になっていき、夫として自分を支えて欲しい気持ちに悩みつつも徹底して寄り添う姿勢がすごい。
そりゃ悩むよね。。。私が好きになった人はもういないけど、でも目の前にいるというか。
映画では書かれてないけど、二人の婚姻を無効にしたというデンマーク王より、ゲルダのがずっとキリスト教的な愛に溢れた人だと思う。
映像が隅々まで美しくて、建築美術衣装メイクどこを切り取っても隙がない。
映像としてのクオリティが高いのはもちろん、作品全体の緊張感が随所に溢れているよう。

シスでストレートだからこそ、恋愛も結婚も自由にプレッシャーフリーでしてこられたんだなと考えさせられる。
恋に落ちる相手は選べないなら、誰でも好きな人に好きと言える世の中になってほしい。
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