本作の主人公は性同一性障害。
人の心と身体が違うというのはとても生き難いことだと思う。私は一致をしているし性同一性障害の親戚や知人もいないのでこうした作品などを通して「辛いだろうなぁ」とその辛さを感じるしかないのだけれど、それにしても辛い。
生理的にも社会的にも本作のエディ・レドメインの演技を観ていて思う。
本当の自分にある日突然気付く。
唐突に視覚と皮膚を通した感覚情報が脳の奥底に眠るアイデンティティを呼び起こして行く描写が面白かった。
その経路の一部始終が本作は解剖学の本を見るよりも解りやすかった。だいいちそんな経路は何処にあるのか書を見ても解らないと思う。
結婚は"あなたとわたし"がするもので"男と女"ではないと思う。
