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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破の8637のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ここまでの傑作を久々に観た。
はじめは「序」を観ておきながら、何故こんなに明るくて、だからこそ違和感あって、なんだかヱヴァ離れする「破」が人気なんだろう、という感想だったのだが、終盤にかけてそれすらカルティックな終焉を盛り上げる為のものだったんだと自分なりに分かり、其れに酔いしれていたら既に終わっていた。

それでも自分にとって刺さったのは「序」である。やはりシンジとレイの衝撃的な鬱度が忘れられなかった。そんなレイは「破」でもなおクールで、自分は何故かそこに憧れすら感じてしまう。
また、今作では式波・アスカ・ラングレーという垢抜けたキャラクターの登場により、繰り返しになるが少し「ヱヴァ」の真剣さとは違うかなと思った点も要因の一つ。
ただし、各ショットが持つ格好良さと威力は抜群に良くなったかと。

しかし後半シンジが辿る道は激しい。彼とレイの関係性は、「好き」も「愛している」も超越した、まさしく愛の最終形態なのだろう。そこに唱歌を重ねてしまう恐ろしさ。庵野秀明が爆発させた変態性を、どう処理する事もできなかった。

いやーQ楽しみだわ。


追記:ネタバレ記事を読んで分かったが、TVシリーズを文字通り再構築させた「序」に比べて「破」は独自の新展開があったんだな。「シン・エヴァ」に向けて超っ早予習の自分にはTVアニメを観る余裕がなかったのだが。
そんな点でも、この3+1部作が新たに作られる事ってとても意味のあるものだったんだな。
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