Kou

サウスポーのKouのレビュー・感想・評価

サウスポー(2015年製作の映画)
3.7
王道ボクシングストーリーと
ジェイク・ギレンホールを中心に
演技力の高い役者を楽しむ映画。



妻、娘、仲間、プロモーター、トレーナー、
地位、収入、家、車、ファイトスタイル。
「なにもそこまでしなくても…」と
思ってしまうほどの落ちぶれ具合に
思わず感情移入されられちゃいます。



でも、安心して観られたのは
(ボクシング映画=サクセスストーリー)
の構図があるからでしょうね。
キャッチコピー「もう一度、愛を掴め。」のように
どのように、そして、どのような
愛を見つけるのか楽しみながら待てました。



いつも側にいてくれた妻モーリーンを失い、
彼女がいかに大きな存在であったかを知るも
時すでに遅く(ここら辺は『雨の日は会えない、
晴れた日は君を想う』みたいですね)
彼女が残してくれた
たった一人の娘にも嫌われてしまうビリー。



そんな愛を、すべてを失った男が
どうやって「もう一度、愛を掴む。」のか。



それは(努力)すること。
失ったものは戻らない、戻せない。
だから努力してつくり直すのだ。
ボクシングの技術も、自分のプライドも、
娘との信頼も。



そんな想いを、そして努力をのせた
サウスポーで勝利を掴んだビリー。



ラストシーン。
「愛してる、パパ。」と抱きつく娘。
ふと、抱きつかれたパパの首を見ると
愛する妻の名、モーリーンのタトゥーが。
そして、そんな二人を見て安心したかのように
ゆっくりと引いていくカメラワーク。
亡き妻の目線を通じて終わる粋な演出、
自分は好きです。



(おまけ)
ジェイク・ギレンホールはいっつも
おんなじ顔してるから置いておいて
本作のレイチェル・マクアダムス、
皆さんはどうでしたか?
ケバすぎな気がするのは気のせいでしょうか。
個人的には『ドクター・ストレンジ』の
彼女が好きです。
それにしても40歳でこの容姿はすごい。
そして女性の化粧は怖い。
そう思った33本目でした。



2019年8月中旬 33本目
Kou

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