Hideko

カプチーノはお熱いうちにのHidekoのネタバレレビュー・内容・結末

カプチーノはお熱いうちに(2014年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

原題: Allacciate le cinture
英題: Fasten Your Seatbelts

主人公の美しい女性エレナは乳癌になってしまい後半はその闘病の様子が描かれます。段々とやつれていくエレナ。夫婦関係は破綻しかけていたが妻の病をきっかけに変わり始めた夫のアントニオ始め、イタリア人は特に家族の絆が強いイメージがありますが、家族や友人に囲まれた彼女は幸せに息を引き取ったのでしょうか。それとも回復して人生を全うしたのか。結末が描かれないまま幕を閉じます。

本作、脇を固めるキャラがとても良かったですね。カフェを共同経営するゲイのファビオの笑顔、実母と叔母の名コンビぶり、入院中同室だった底抜けに明るいエグレ、そしてエレナが若い頃、彼女が働くカフェで出会った医学生の客の女の子が13年後のエレナの主治医となっての再会も印象的でした。「カプチーノはガラスのカップで」

邦題から想像するにカラッと明るいイタリア映画かな?と思いきや全く違いました。原題は英題にあるように「シートベルトをお締めください」の意味。「人生何があるか分からないから気をつけるように」とのことだそうです。

病を得て幸福を知る。なんとも皮肉なことですが、エレナ本人や周囲がそれに気づけたことが大きい。起きてしまったことは取り返しがつかないが、それをどう感じて、どのように対処するのかこそが最も重要。大らかで懐の広い彼らに学ぶべきだと感じました。

PS. イタリア人、NK細胞が多そうなのでエレナは大丈夫かも😊🇮🇹♥️
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