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空想科学任侠伝 極道忍者ドス竜のsugasanのレビュー・感想・評価

1.7
素材は悪くないのになあ。

大槻ケンヂはまあはっきりいってヘタクソなんだけど、彼にしか出せない味があり本作のキャラクターには不思議とマッチしている。

ヤクザに忍者にエイリアン、女子プロレスにカンフーと、とりあえず思いつくものを全部放り込んだように見えるのも、永井豪先生なりのサービス精神なのだろう。

ただ作品がなんというか盛り上がりそうで盛り上がらない。

意外と燃えるBGMをバックに大槻ケンヂが見栄をきるだけでそれなりに盛り上がりそうなものなのに、なんか妙なところでBGMやカットがブツ切りになってイマイチ熱くさせてくれない。

SFXスタッフが一生懸命作ったであろうそこそこ出来のいいクリーチャーや特殊メイクも、大槻ケンヂの「なんだお前はぁぁ?」の一言で一蹴され出オチのような扱い。
安岡力也が変身した巨大エイリアンとの決戦もなんだかよくわからないままあっという間に終わってしまう。

映画業界外部の著名人に監督をさせるのはいいけど、現場や編集である程度クオリティコントロールが出来る補佐を置いておかないと悲惨なことになるという、ある意味反面教師のような作品。
このとっ散らかったノリが狙いであえて好き勝手にさせたのかもしれないが。

あと、本作で一番驚いたのは古谷一行が永井豪の高校の先輩だったということ。友情出演ってそういうこと!?
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