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高麗葬のkyokoのレビュー・感想・評価

高麗葬(1963年製作の映画)
3.7
初キム・ギヨン。
欠落部分が二ヵ所で合計24分。
暗転した画面に字幕と音声が流れるので、何が起こっているのかは分かるのだけど、分かるだけに見られないのがもどかしい。しかも結構な山場だったと思われ、つくづく悔やまれる。

オープニングクレジットの演出がモダン。
セット感は半端ないけど、吐く息はしっかり白い。

母と息子の強い情愛はまんま「楢山節考」だけど、男と10人の義理兄弟が繰り広げた30年に及ぶ壮絶な芋(マジで芋しかない)と水と土地を巡る報復合戦に、女のずるさ(大人も子どもも)となんでも山神の名のもとにのムチャぶりムーダンのあくの強さが加わって妙に見応えがあった。

母親との別れはやればやるほど笑いを生むというミラクル。何度も往復させられたあげく「お前の心がびっこを引かせているのだ!まっすぐ歩いてみろ!」って言われてもね…そんな山盛りの髑髏の上じゃグリョンじゃなくても難しいと思うのよ。
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