きっかけは、インドのとある貧しい村。
兄とはぐれ、列車ではるか遠くに
運ばれてしまった“迷子”。
何度となく人身売買の危機から逃れ
南半球のとある善良な夫婦に引き取られる
大学進学、恋…何不自由なく育てられ
青年になった“迷子の少年”は、ある日
わずかな記憶とGoogle mapを頼りに
母親探しを始める…
25年も離ればなれになった母と子の絆
血のつながりはなくとも、その運命を
背負い無償の愛を注ぎ続ける“里親”。
2つのかけがえのない愛情の間で
葛藤する若者が、最後に見つけた答えは…
年間、何十万人もの子供がストリートチルドレンや人身売買など不遇な生活を強いられるインドの壮絶な現実。
一方、ニコール・キッドマン演じる
“里親”の愛情に満ちた眼差しと
奇跡とも言える“肉親との再会”に
ただただ心が震える。
誰しもの心にある、母や故郷を思う心と
目を背けたくなるような残酷な現実。
“線路”をモチーフに、永遠とも言える
“人生の旅”を見事に追体験させてくれる
主人公の幼い頃を演じる“子役”の
ピュアな瞳と声が焼き付いて離れない。
見終わった後も、じわじわ心に感動が広がる秀作だ。