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お盆の弟のdarumaのレビュー・感想・評価

お盆の弟(2015年製作の映画)
4.0
旧作を借りに行ったので、ついでに。マシンボーイさんの2023総括のレビューで知り、渋川清彦さん×光石研さんで鑑賞決定。観終わってから知りましたが、現在放送中の朝ドラ「ブギウギ」の足立紳脚本です。うん、それっぽい。

光石さんは渋川さんのお兄さん役。タイトルやメインビジュアルに入っている割には(弟の兄だからね!)客演感ありますが、お2人と河井青葉さんとのタッグがめちゃめちゃよかったです。

実際、かき回しているのは岡田浩暉さんです。ちょっとあざとすぎて、ううーん…ってなりましたが、他の主要人物がかなりテンション低めなので、対比になっていてよかったのかも?この方は群馬御出身なんですね!なるほど。ロケ地が明らかに群馬で、エンドロールに高崎映画祭のプロデューサーの方のお名前を見つけました。渋川さんは言わずもがな、群馬御出身ですね。監督さんもそうみたいです。

渋川さんの奥さん役が渡辺真起子さん。
圧倒的に好きすぎた!
(自分が年齢が近いからというのはあるかもしれない)

観始めてビックリしたのは、モノクロです。
最初から最後までそうでした。驚いた。
これ、どういう意味があるんだろう…と思いましたが(普通、懐かしさとかレトロ感で使ったりしますよね)、これは多分、止まっている、という意味なんじゃないかな?(最後まで色は付きませんが)

渋川さんがお料理をするシーン、そして食べるシーンがいくつかあるんですが、その一つに、花火大会の日に食事をしているシーンがあります。
きっとリアルな食事は美味しそうで(毎日お兄さんの為に料理している設定なので。その前は家族の中で主夫的役割も担っていた役)、花火もカラーならめちゃくちゃ綺麗だと思うんですが、それが(!)、モノクロであることにより、全く素敵に見えない。でもこれは敢えてそういう効果を狙っているんだと思います。味気ない、を体現(表現)しているのでは…

監督さんがどなたなんだろう…と観ながら思っていたのですが、大崎章さん、初めてお名前を聞く方でした。劇中で渋川さんはまだ一作しか撮っていない映画監督の役なのですが、実際に監督さんは本作が長編2作目だったようです。1作目が「キャッチボール屋」…おそらく自伝的意味も込めているのかな?もしくは主人公に投影している。(でも脚本は監督じゃないので、足立さんが敢えてそうされたのかな…?過去にもタッグを組まれているみたいですね。「キャッチボール屋」がそのまんまそうだった!)
「無限ファンデーション」を撮られた方なんですね!これ観たい観たいと思いつつ、まだ観れていないんです…逆順に観てしまった!!そちらもまた観てみようと思います。

足立紳脚本は、なんていうか、ドタバタ?(笑)が得意かと思います。本作はまあちょっと間延びしてる感はありますが、最後の持って行き方がほんと上手いです…!最後の最後までどっちに転ぶのかな!?と思って観ていました。いい感じでした。
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