このレビューはネタバレを含みます
修道女が結婚した相手は退屈な医者だった。
きらびやかな装飾品を買い求め続け、刺激的な関係を築き、物欲と愛欲に溺れていく。
愛し愛されキラキラな毎日を送れると夢描いていた少女が凡庸な現実に崩れさっていく様はメロドラマの根元とでもいうのか…
普遍的なテーマの物語だった。
フランス近代小説の代表作らしい。
夢と現実の相剋に悩むヒロインの性癖を表わす「ボヴァリスム」という言葉も生まれたとのこと
(Wikipediaより)
ラスト
借金がかさみ家をとり押さえられてしまった主人公、
昔の不倫相手を頼っても冷たくされ商人に色仕掛けしようとしても呆れられ拒否されてしまう。
絶望のままに薬品を取り出し森で自殺。
たいまつを持った何人もの人たちがボヴァリー婦人の名前を呼びながら森へ入っていく。