APO

ヴァレリアン 千の惑星の救世主のAPOのレビュー・感想・評価

3.5
"Space Oddity" by David Bowie
OPソング。

 本作はスペースオペラというジャンルなのだろうか。恐らくそうであろうと信じているが、『Star Wars』シリーズと同じジャンルな気がする。スターウォーズ観た事ないが。

 普段自ら進んでこのジャンルの作品を観ないが、率直に新鮮で楽しかった。コメディ要素も所々見受けられ笑えた。複雑なストーリー過ぎる事もなく、という感じだった印象。

 こういう宇宙ものは"想像力"と"創造力"を駆使して作られるものだと思う。だから本作ではリュック・ベッソンのそれを観れた気がした。本作では様々な種族の宇宙人(あくまで地球人目線)が観られ、その容姿や交流の仕方などが観ていて面白い。このスケールの大きさから迫力のあるCGのシーンが多くて、これぞ映画!と言うSF好きの人も多くいそう。

 うたわれているテーマは[宇宙は、銀河系の平和維持の為の任務遂行]だと思うのだが、敢えて重ねると[ヴァレリアンの恋の行方]もひとつテーマとして伺える。ローレリーヌ(カーラ・デルヴィーニュ)のお顔立ちでサバサバした女性の後半にかけてのツンデレはキュンとしてしまった。

 本来の物語の本筋が終盤にかけて見えてきた辺りで、物足りなさを感じてしまった。恐らくそれはこのスケール感の本作を鑑賞する中で、私が身勝手に無意識の内に作り出した、より深くて複雑なオチに対する期待値のためであろう。
ストーリーセッティングの緻密さなどを楽しむのも恐らくスペースオペラの醍醐味であると同時に、夢世界での異次元感が子供から大人まで楽しめるジャンルだという認識。映像美や迫力は満足度が高い。映画館で大きな画面で迫力のある映像と音響に囲まれながらの鑑賞の方が何倍も満足度が高くなりそう。

 SFは考え出すとどこまでも行けそうな感じが良い。想像力が養われるし、こういうジャンルどんどん触れていこうと思う。
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