ラストの解釈で、凡作か傑作かの評価が分かれる。
これは、とてつもなく暗いと感じた。幻覚もしくは夢想と解釈すると。
まず、スリランカの事情というものが、わからず、というより知らなかった。主役は本当に内戦時の兵士だったという解説を見て、現実の重さが少しわかった。
また、途上国でなく、先進国のフランスでも、犯罪など辛い現実が待ち構えているというあたりに、監督の意識を感じた。
難民の事情も垣間見せ、巧い。
屈強な内線の英雄も、移民先では夜店のオモチャを売ったりせざるをえない。
さまざまな要素を、こうして考えると、やはりラストは暗いのだ。