ノッチ

アクアマンのノッチのレビュー・感想・評価

アクアマン(2018年製作の映画)
4.0
灯台守のトムは、海岸で倒れている女性を見つけ介抱する。

彼女は、かつて海に沈んだ伝説の国の末裔である海底人の国、アトランティス帝国の女王アトランナだと名乗る。 

たちまち恋に落ちた2人の間には、男の子が誕生、アーサーと名付けられた。

DCコミックスのヒーローのひとり、海底人類アクアマンの活躍を描くアクション。 

『DCエクステンデッド・ユニバース』シリーズとしては第6作品目の映画です。

監督は、『ワイルド・スピード SKY MISSION』のジェームズ・ワン。 

観る前は2時間半は長いと思ったが、案外そうでもなかった。

とにかく難しい話ではないので、何も考えずストーリーに身を任せていればあっと言う間にエンディングを迎える。

この映画、ダークな雰囲気推しのDCにしては、かなりマーベルに寄せた感がある。

というか、『アクアマン』の原作知らないから気軽に言えないけど、最近のマーベル寄せ集めたような話だった。

文句なしに面白かったです。

アクアマンはDC系のヒーローものの中では飛びぬけて陽気な人物像。 

本作の最大の魅力はそこかも知れない。 

何があってもポジティブシンキングで豪放磊落を絵にかいたようなキャラクター像は、これまでのDCものにはなかった気がする。 

マーベルの『マイティ・ソー』と近い印象もあるが…。

というか、不出来な主人公の兄と野心家の弟って構図が『マイティ・ソー』と同じだね。 

このアクアマン、既にDCエクステンデッド・ユニバース『ジャスティス・リーグ』にも登場しています。

この辺り、ヒーローの生い立ちを描いてキャラを立たせ、その上で各ヒーロー集結のクロスオーバー作品へと繋げるマーベルに及ばない展開の不手際を感じてしまう部分です。 

だが、陸上も海中も息もつかせぬバトルの連続で、アクション・ファンの期待には十分応えているだろう。 

ただなぁ、「実力よりも血統じゃん」というところがあったので、そこはちょっと残念でした。 

そしてニコール・キッドマンの美魔女っぷりにも驚嘆です。

『ジャスティス・リーグ』へのリンクがまったくない、つまり『ジャスティス・リーグ』がなかったかのようになってしまっているのは寂しいが、エンタメ映画とは、結局のところ観客のものであるということを宣言しているようでもあり、そこは潔いのかもしれない。
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