たりほssk

グッバイ、サマーのたりほsskのレビュー・感想・評価

グッバイ、サマー(2015年製作の映画)
3.8
ミシェル・ゴンドリー監督の自伝的青春映画とのこと。懐かしく遠くを振り返った時に、記憶の中でフィクションと現実が混じり合う感じがしますが、そういう雰囲気が齟齬なく融合して描き出されていたように思います。
なんと言ってもあの動く小屋(ログハウス?)車がいい!二人の夢の象徴ですね。あの車でゴトゴト旅するなんて最高にワクワクする体験だと思います。学校では浮いてしまっている二人ですが、いつもお互いの良いところを誉め合い、励まし合っているのが印象的でした。
テオは大人っぽいところがあって、メカに強くて車を作ることさえできる。学校が苦手でも生活力があるってすごく魅力的です。ダニエルはなかなか確固とした自分を持てなくて悩むけど、絵がうまい。自分を表現する手段を既に一つ持っている。そうこの2人の少年はものすごい可能性を持っていてそれがキラキラしているのだけれど、旅を進んでいくにつれてさらにその輝きが増していくのが見所でした。でも最終的には彼らはまだ親の庇護下の子供であって、冒険は終わってしまいます。特にテオがちょっとかわいそうだったな。ほろ苦かったですが、それもまた良かった。もう一回見たいな。
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