おばけシューター

この世界の片隅にのおばけシューターのレビュー・感想・評価

この世界の片隅に(2016年製作の映画)
4.4
完璧と言うほかない!中国メディアの「このアニメをもって宮崎駿の引退を受け入れることができる」というコメントに強く同意する。

しかし、この悲惨な背景あっての感動なのかと言うジレンマがある。
古き日本の美しい風景と戦争という出来事、戦時の広島と聞くと日本人なら必ず直感する最悪の時間と誰が見ても好きになるであろうすずのキャラクター、貧しさと幸福、多くの対比構造が深い魅力を生んでいる!

情景と良く合う淡いタッチ、そのまま戦禍との距離が反映される数々の食卓、キャラクターとよく噛み合ってるノーネンの表現力、「赤いとこ食べたなァ…」と恍惚とするカット、大きな怪我のあとにみる白線だけの脈絡のない夢
どれも素晴らしい。
ひとまず、それだけでいいか