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顔のないヒトラーたちのmiyuのレビュー・感想・評価

顔のないヒトラーたち(2014年製作の映画)
4.0
『顔のないヒトラーたち』


かなり、良かったです。

陰惨な歴史は繰り返されてはならないし、その事実を知ることが、本当に大事な事で、大きな歴史の流れの中では、加害者にならざるを得ない状況もあったり、プロパガンダにより、意図された情報などで一つの方向に向かったり…
そんな、いろんな思いを感じる事の出来る映画でした!

ホロコーストものは、正直、苦手でした。
『シンドラーのリスト』『太陽の帝国』『ライフ イズ ビューティフル』『ソフィーの選択』『戦場のピアニスト』をかなり昔に見て以来、あまり、見ないようにしていたのですが〜
これでは、いけない…と思い、ここ何年かは、敢えて見るようにしてます。

『サラの鍵』『愛を読む人』『ソハの地下水道』『縞模様のパジャマの少年』『優しい本泥棒』『さよならアドルフ』『ヒトラー暗殺、13分の誤算』など…

どの作品からも、大量虐殺の悲劇や人間の持つ残虐さ、悲哀…
そして、その傷口を抱えながら生きている人たちの苦悩が描かれており、戦争を知らないワタシ達は、見過ごしてはいけないような思いにとらわれました。

臭いもには、蓋をしたいし〜
その事実と向き合う事は凄く苦しい事なんですが、本作は戦後のドイツにおける話です。戦中に行われてきたアウシュビッツの残酷な事件、その事実が国民には隠されてきたのですが、1963年に初めて、フランクフルトにおいて、アウシュビッツで行われた事に対する責任を問うた裁判を行うまでの、若き検事の奔走の物語です。アウシュビッツで行われた事を全ドイツ国民の前に、ひいては、全世界に、白日の元に晒す物語です。

最後に、これはドイツだけの話ではない…って、映画を見ながら思ってしまいました。
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