がんちゃん

ノース・ウォリアーズ 魔境の戦いのがんちゃんのレビュー・感想・評価

3.0
午後ロード的ながら、壮観なロケ地とほとばしるテンションでカバーした雰囲気イケメンな佳作。嫌いじゃないです。

9世紀のデンマーク人ヴァイキングが主役。『パイレーツオブカリビアン』的なモノローグで始まる冒頭から雰囲気作りはバッチリ。

船が難破して敵国に流れ着いたので、追っ手をまきながら安全地帯を目指すという『エネミーライン』式展開。

歴史的背景をグダグダ説明せず、「お前はもうハーラル王の部下ではないのだぞ」といったキーワードをちりばめて“あとはググれカス”といわんばかりの作りにはむしろ好感が持てる。
あぁググったよ!ヴァイキングとかあんま試験に出ないから。世界史Bに載ってないことは知らんから。

主人公はクリス・ヘムズワースにキアヌ・リーヴスを足した感じの知らない人。見ためはまんま雷神ソー。だってヴァイキングが信じていた神様は北欧神話だからね。

装備は海に流されてしまったので皆んな丸腰状態からスタート。ネイキッドってやつですね。
で、いきなり騎兵隊に遭遇。20対8です。ノースマンはどうしたか?

おもむろに石を拾って
「使えるものを使え!」
→熱いぜ!!!

ドラクエでいう「ひのきのぼう」的イントロにはワクワクした。

パーティは戦士、弓使い、僧侶、戦士、姫、戦士、戦士と戦士に偏ってはいるが、それぞれにきちんと見せ場が用意されているので、映画が終わる頃にはちゃんと見分けがつくようになっている。まぁ死ぬけどな。

敵もなかなか天晴れなやつらで、ノースマンのベトコン的なゲリラ戦法にも怯まずひたすら追うという執念を見せる。終盤はまさにガチンコ。文字通りの泥試合。

正確すぎる投擲力、まさか折れるとは思わなかった伝説のつるぎ、やっつけが過ぎるオチ等突っ込みどころは多いものの、演者が終始「ウォォォー!」という感じなので、なんか押し切られました。オラオラ系メンズに惚れちゃう女の心境でしょうか。
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