HicK

ペットのHicKのレビュー・感想・評価

ペット(2016年製作の映画)
2.6
《タイトル負け》

【バナナマン】
彼らの起用がとても良かった。人柄や声質がキャラクターとピッタリ合っている。技術以上に本人たちの魅力が溢れ出すという稀な効力。

【物語はというと…】
どのシーンを見ても既視感が拭えない。動物やペットを主題にしたアニメや実写映画が溢れる中、今作独自のペット描写が薄い。「僕のワンダフルライフ」や「カールじいさん」のダグの方がペットの気持ちを上手く表現できていると思う。

【展開重視】
キャラ描写より展開重視なのは分かるが、キャラクターがあまりにもコロコロと気持ちが変わりすぎる。また、「こいつどこまで状況を把握してたんだ?」みたいな展開も。そしてなにより優先させているコメディー展開そのものが古典的というかベタ過ぎる。

【総括】
ただ、子供は楽しいんだと思う。可愛いキャラも沢山いるし、トンデモ展開には釘づけになるんだと思う。それがイルミネーションの味でもあると言ったらそうなのだが。

タイトルが「ペット」という王道中の王道を堂々と掲げた作品だったので、飼い主でもある自分は何か"わかりみが深い作品"を期待してしまったし、「数ある"ペット作品"にも対抗しうるもの」という意気込みの表れにもとれてしまって…。結果、タイトルに完敗した作品になったと思う。
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