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ザ・サークルのhirogonのネタバレレビュー・内容・結末

ザ・サークル(2017年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ツッコミどころ満載の映画です!
ただ、SNSなどのネットワーク社会への警鐘となっているので、”見る価値なし”とまでは言いません。

技術的には、リアル過ぎて怖い感じすらします。
法的・倫理的には、かなり無理のある展開で、「どこかでブレーキかかるでしょ?」って感じてしまう。

特に後半、会議で「サークルアカウントを法的に選挙登録に使うことを考えている」というベイリー(トム・ハンクス)らの提案に対して、メイ(エマ・ワトソン)がさらに提案を進めて、「投票にも使えるようにするとともにサークルアカウント取得を義務づけるようにしては?」と進言する所は、違和感ありありで「何でそんな展開になっちゃうの?」って感じです。
それまでの流れだと、メイは、むしろサークルによる個人情報オープン化に疑問を抱いているような流れでしたから、突然の変節のように見えてしまいます。

その後、”ソウルサーチ”というサービスの公開実験の犠牲となって、メイの友人マーサーが亡くなってしまいます。この辺の話の流れも違和感だらけで、気持ちがついていかない。

友人マーサーの死を境にして、エンジニアのタイ・ラフィートの協力のもと、メイもようやく個人情報オープン化反対の行動に。
マーサーの死後、職場に復帰したメイは、サークルよる個人情報オープン化に対する反対行動として、プレゼン会場でベイリーらに「個人情報オープン化の見本になってもらいましょう!」と提案して会場を去ります。
その後のエンディングで、メイがカヤックで海に出たところに、ドローンが集まってくるのですが、何を意味しているのか今一よく分からない。ベイリーらをやり込めたなら、その辺がもう少し分かりやすいすっきりした描写で終わって欲しかった。

とにかく話のつながりが雑なので、「それはないでしょ!」って感じの連続で、映画に没頭できませんでした(笑)
すごく身近で、もっと面白くできた題材だと思うので勿体ない!

P.S.)エンドロールの”ビルへ捧ぐ”は、メイのお父さん役のビル・パクストンが2017-2に急逝されたことに対する弔意とのこと
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