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LBJ ケネディの意志を継いだ男のTSのレビュー・感想・評価

3.4
【途絶えさせない国の指導者】74点
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監督:ロブ・ライナー
製作国:アメリカ
ジャンル:歴史
収録時間:97分
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2018年劇場鑑賞83本目。
つい先日驚くニュースが入りました。それは、ベトナム戦争時に核兵器を配備しようとした軍司令官がいたのだが、それをジョンソン大統領が阻止したと。これが今更わかるわけですが、もしかしたら今作の影響もあるのかと思います。これが真実ならば、ジョンソンはかなり良心的な大統領だったのではと思えてしまいます。
あまりにも有名なケネディ大統領暗殺直後の出来事を描いた映画。誰に焦点をあてているかと言うと第36代大統領となるリンドン・ベインズ・ジョンソンであります。ケネディをJFKとしばしば呼ぶので、今作のタイトルもそれに合わせているのかと。今作やジャッキーなどは鑑賞してるのに肝心のケネディに関する作品は未見。またいつか見てみたいと思います。

ケネディのインパクトが強いのでどうしてもジョンソンの影は薄れてしまいます。そう考えれば今作は中々意義のある作品だと思います。ジョンソン大統領は世界史においては決してマイナーな人物ではなく、ケネディの遺志を継ぎ公民権法の成立や教育改革、社会保障制度の拡充などを行なっているためアメリカ社会に与えた影響は大きいです。その一方で北爆を仕掛けるなど、ベトナム戦争が影響してマイナスのイメージも持たれてしまう大統領です。しかし、戦争にしか興味がないどこぞの大統領とは雲泥の差があり、結果的に彼は歴史に名を刻むべき人物であるかと思います。

作品として少々単調。今作はケネディが暗殺された直後にジョンソンが大統領にならざるを得ない状況をメインとしているため、彼の脂がのり始めた時期を描いているわけではありません。しかし、大統領が暗殺されても動揺せずに、アメリカのために一刻も早くに後継者を出さないといけないということが如何に重要であるのかということを今作で知らしめされました。あまりにも切替が早いので非情な感じも否めないですが、迅速に指導者を置く。これが歴史上特に重要な事なのだなと感じました。

ケネディとジョンソンの会話も興味深いですし、ジョンソンがケネディに対してどう感じていたのかも気になるところ。今作はジョンソンを美化している節があるので全てを鵜呑みにすることは出来ませんが、アメリカ史をたどる上では一見の価値ありでしょう。この調子でリンカン以降の大統領全ての単作を作られては?笑
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