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シン・エヴァンゲリオン劇場版のUのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

旧エヴァンゲリオンに出会ったのは兄の影響だった。シンプルに作画が好きだったり、子供心に訳のわからない怪物と戦うのが格好良かったり、鬱々とした雰囲気に引き込まれていた。一方で出てくるキャラクターに対しては綾波レイ可愛い!ミサトさん素敵!ぐらいしか好意的な印象は抱かず、シンジもゲンドウも意味がわからないしなんだこの鬱アニメは…でもなんか気になる…とストーリーも殆ど理解できずエヴァへの関心は薄れた。

時を経て新エヴァの公開が決まり、序からQまで全て映画館に観に行ったものの、その当時中学生高校生だったから、やっぱり意味が分からなくて、でもそこが良かった。

いつ完結するんだろうと思って新エヴァの存在を忘れかけていた頃に遂に公開が決定したので改めて新エヴァを見返してみたら、ストーリーの細かな設定はやっぱり解説無しには理解することはできなかったけれど、登場人物の気持ちがようやく分かるようになって、この作品がもっと大好きになった。エヴァンゲリオンが孤独と愛の物語だったなんて知らなかった。でも、幼い頃にエヴァと出会ってたからこそ、エヴァを通じて自分も人として成長できてるかも、と思えた部分もあった。ありがとう、エヴァンゲリオン。

旧作で抽象的に描かれてた部分が、具体的に描かれて庵野さんが伝えたかったことが分かった気がする。気がするに留めたのは、きっと更に私が大人になった時には今感じたものとはきっと変わるだろうから。

孤独と向き合うこと
自分を受け入れること
自分を信じてあげること
誰にも何にも依存してはいけないこと
自分で責任をもつこと
自分の足で立つこと
何かをしてあげることは愛であること
何もしないことも愛であること
受け入れてあげることも愛であること
人は人の関わりの中で生きられること
自ら変わりたいと思えば人は変われること

まだまだ足りないぐらいエヴァからはたくさんのことを感じて考えて学んで、これからもきっと見直してはまた新たな発見をするのでしょう。
ありがとうエヴァンゲリオン。
長い長い物語をこんなに素晴らしい形で作り上げてくださったスタッフの皆様、お疲れ様でした!
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