子供たちの涙 日本人の父を探し求めての作品情報・感想・評価

子供たちの涙 日本人の父を探し求めて2014年製作の映画)

上映日:2015年08月15日

製作国:

上映時間:49分

3.7

あらすじ

第二次世界大戦中のインドネシア*で、軍人・軍属の日本人男性とインドネシア系オランダ人女性の間に生まれた混血の子たち。終戦後、父が日本に引き揚げ、母の国オランダへ渡った彼らは「敵国の子」と蔑まれた。自分は何者なのか、望まれて生まれてきたのか……。その答えを知るためにも、日本にいる父にひと目会いたい想いが募った。 一人の日本人元兵士が協力を名乗り出た。彼の元に寄せられた父親探しの依頼状は、百…

第二次世界大戦中のインドネシア*で、軍人・軍属の日本人男性とインドネシア系オランダ人女性の間に生まれた混血の子たち。終戦後、父が日本に引き揚げ、母の国オランダへ渡った彼らは「敵国の子」と蔑まれた。自分は何者なのか、望まれて生まれてきたのか……。その答えを知るためにも、日本にいる父にひと目会いたい想いが募った。 一人の日本人元兵士が協力を名乗り出た。彼の元に寄せられた父親探しの依頼状は、百通を越えた。実際には、その何倍もの涙の物語があったことだろう。時は残酷にも流れ、戦後七十年、かつての子供たちもすっかり年老いた。その大半は、父が日本人であること以上は何も知らされないまま……。 日本人すらも知らなかった、終わらない戦後を追った渾身のドキュメンタリー。

「子供たちの涙 日本人の父を探し求めて」に投稿された感想・評価

ucchang

ucchangの感想・評価

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知ってる“つもり”だったもの。それをきちんと知れる大切さ。
アリ

アリの感想・評価

3.8
太平洋戦争中、現在のインドネシアにあたる地域で軍属日本人と現地女性の間に生まれた「インドネシア系オランダ人である日系二世」たちのドキュメンタリーです。

今も月一回は日本大使館前で元抑留者への補償を求めるアピールが行われるほど、オランダでの日本は「かつての敵国」の面影を背負っているようです。
そのため日本人である実父のことを長い間隠されていたり、日系だと知られればいじめられ、養父に虐待を受けるなどのケースも。
一方で父親の側も日本に家庭を持っていたりして、現地で生まれたこどもたちのことはタブーとされてきました。

映画の中では、三人の二世から父親のことを知りたいというそれぞれの思いと、これまでの人生が語られます。
長く不可視にされてきた立場ゆえに政府のサポートも期待できず、ただジャワへの出征経験を持つ内山馨さんという方が独自に彼らの父親を探す手助けをしています。
手がかりが限られるため、仮に発見できても家族が「証拠がない」と拒否したり、必ずしも二世たちの思いは日本へ届くと限りません。

私などは「無責任な親、サイテーだな!」と簡単に思ってしまいますが、砂田監督は元日本兵へのインタビューを重ねてきた経験もあり、父親たちを断罪するような作りにはしていません。
父親がどんな人物であれ自分のルーツを知りたいという二世たちの願い、そして新しく繋がっていくひとびとへ優しく寄り添う映画でした。

この作品が伝える事実が、ひとりでも多くのかたに届くことを願います。
ヒューマンドキュメンタリー映画祭•阿倍野にて。