まーしー

映画ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史のまーしーのレビュー・感想・評価

3.0
時空の歪みによって、のび太の部屋とコーヤコーヤ星が繋がったことから始まる、友情と冒険の物語。同名作品のリメイク版で、映画シリーズ第29作。

オリジナル版に比べ、より骨太になった印象。
大きな変更点は、コーヤコーヤ星の少年ロップルと宇宙生物チャミーに加え、ロップルの姉貴的存在としてモリーナが新キャラで登場。
彼女の登場により、タイトルの「宇宙開拓史」に二重の意味がもたらされていた。
モリーナの内面の葛藤や父とのドラマを肉付けしたおかげで、全体的に作品に深みが出たように思う。

正規メンバーに目を移すと、のび太があやとりや射撃で活躍する辺り、彼中心の物語と言えよう。
コーヤコーヤ星では力持ちで足も速くなるため、日頃の弱虫キャラから脱皮している。
それに比例して、しずかちゃんやジャイアン、スネ夫の活躍は控えめ。代わりにドラミちゃんの登場シーンが印象に残った。

コーヤコーヤ星を狙うガルタイト鉱業との戦いが中心であり、何か裏テーマが設定されている気配はない。
時空を超えた友情と、のび太の特技を楽しむための一本。
原作やオリジナル版に手を加えているため、ドラファンの評価はいまいちのようだが、個人的には可もなく不可もなくで。