エイガスキー

ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐのエイガスキーのレビュー・感想・評価

3.0
内容はあらすじにある通り。
というか、もしまだあらすじを見ていなかったら、見ないほうがいい。
80%ほど説明されてしまっている。

編集者と天才作家のサクセスストーリーかと思いきや、意外とあっさり、序盤で成功を収めてしまう。
ここからどうするんだろうと見守ると、この映画の副題がクローズアップされ始める。
それが「父親」。
息子にとっての父親、娘にとっての父親、家族にとっての父親、作品にとっての父親。
父親とは?という副題が足元から流れ始めて、作品の流れを変える。
最初、天才作家に対する見方は「なんだこの馴れ馴れしい男は」だったが、編集者の心情が吐露されるとその馴れ馴れしさが微笑ましく映る。「衝撃のラスト」とか「予想を裏切る展開」なんてコピーをよく目にするが、見る角度を意図的に変えることで起こる予想外は、面白い手法だと思った。
また、編集者は頑なに帽子を脱がないが、あるタイミングで、完璧なタイミングで脱ぐことになる。何を表しているのかわかりやすくて良かった。

コリン・ファースはさすが。
ニコール・キッドマン、上目遣いの笑みが怖いけど美人。
あと服。
この時代を描く映画の服は、合成繊維なし、ウール100%な感じの素材の服がかっこいい。