OASIS

すれ違いのダイアリーズのOASISのネタバレレビュー・内容・結末

すれ違いのダイアリーズ(2014年製作の映画)
2.1

このレビューはネタバレを含みます

田舎の小学校に赴任した青年教師と前任の女性教師が日記を通じて交流する姿を描いたタイ映画。

2011年に小学校の水上分校に赴任し来た女性教師エーンと、その一年後の2012年に同じ場所へやって来た青年教師ソーン。
二人が日記を通じて交流して行く「イルマーレ」の様な流れかと思っていたが、エーンが記したものをソーンが後から追いかけて読み返し、いつしか片想いして行くというソーン側の一方的な妄想を見せされているような展開が、何だかストーカー的で気持ち悪く思えてしまうのだった。
初めはその爽やかさに好感が持てるソーンだったが、勝手に想像を巡らせて恋して、勝手に失恋して自信喪失するという見た目にそぐわない一人よがりさと情緒不安定さに引いてしまった。

それに加えてエーン側では、恋人と別れたりくっついたりを繰り返し、その恋人とのエピソードがソーンとの交流よりも長く描かれていてバランスがおかしい事になっていた。
別の女を孕ませて別れたり、それでもしつこくエーンの元にやって来たりとその諦めの悪さにはある種の狂気すら感じてしまうほどだった。
肝心のエーンですらも、恋人とくっついたり離れたりを繰り返したり、やっぱり一緒に暮らそうという段階になって「やっぱりあなたとは暮らせない」と引き返したりとサッパリとした性格なのか優柔不断なのか分からないキャラクターだった。

エーン、ソーン、そして元恋人。
三者三様のキャラクターどれもが、好きではないというか受け付けない部分が多過ぎて、最終的にあんたらがくっつこうがくっつかまいがどうでもいいよという投げやりな感想しか浮かんでこない作品だった。
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