バナバナ

13時間 ベンガジの秘密の兵士のバナバナのレビュー・感想・評価

4.5
日本劇場未公開、ビデオスルーの作品だそうですが、Amazonで視聴しました。

大変面白かったです。カダフィ大佐死後のリビアでは、リビア軍が保管していた武器が市場に流出するのを監視する為、CIAの支所が秘密裏に存在していた。
ところが2012年、リビアのベンガジで領事館が襲撃され、アメリカ大使が殺される。

テロリスト達の次の標的は、秘密裏とは言っても、もはや現地ではバレバレのCIA支局に。
しかし、CIAとは言っても、現地に居るのは分析官だけで、彼らを守るのは民間軍事請負業者・RRSから派遣された元軍人6人だけだった…という話。

まあ、このCIAの支局長や現地局員達が嫌な奴らばかりで、
「リビアはもう安全だ。君たちは高学歴の俺達の邪魔をするな」
とか言っちゃって、むっちゃ偉そう。
リビアといえば、長らくアルカイダやイスラム国を保護してきた国なのに、
水面下で完全に巣食われていた事にも気付かず、
結局、大使まで殺されて、分析誤りまくりなんですけど!

マイケル・ベイが監督ですが、アメリカ劣勢の話のせいか外連味は無く、真面目に撮っています。
逃げまくり、防御しまくりです。
テロリスト5、60人が、第二波、第三波と迫撃砲を持って襲ってくる中で、たった6人で13時間持たせたのが、ただひたすら凄い(実話ですし)。
RRSの方達は、元シールズやデルタらしいですが、さすがというべきか。
しかし、幾ら凄腕の元軍人でも多勢に無勢、いよいよ限界の時が来て…と、アクション映画以上の事が現実に起こっていた事に驚きました。

監督がマイケル・ベイなので、ラストでアメリカ国旗の大写しはありますが、
CIA支局を襲撃したテロリストの大半が実は少年兵で、
戦闘が終わった後、母親たちが子供の遺体を探しに来て嘆いている姿も映したりと、
これまでは只ひたすら「アメリカ万歳!」と叫んでいたマイケル・ベイとは一味違っていました。
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