塩辛亭ショッパイ

レディ・プレイヤー1の塩辛亭ショッパイのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
5.0
 私がまだ幼かったころ。親に連れられて外食に出かける車の中、外の景色を眺めながらド暇を持て余したガキの脳内で行われていた壮絶な戦い。ターミネーター2のT-1000(ロバート・パトリック)vs仮面ライダーアギト(賀集利樹)、ウォーグレイモンvsスパイダーマン&超光戦士シャンゼリオン、ドラゴンボールの孫悟空とプレデターは友達。。
 どれもこれも妄想だからこそあり得た夢の共演。国境を越え、様々な権利問題をクリアできるのは自分の頭の中だけだと思っていた…。

 なので、この映画の感想はただ一言、「あり得ない!!!」に尽きる。
普通に頬をつねって夢じゃないか確かめるレベル。どうなってんだよ、教えてくれスピルバーグ。予備知識一切ナシで、予告も何も見ずの鑑賞だったから、ひっくり返るかと思ったわ!!!!
大学のとき、真昼間に実家のリビングでアイス片手に寝転がりながら『シャイニング』を1人ボーっと眺めてたも、全部この日のための伏線だったのかもしれない。

 言いたいことがあるとすれば、実物アルテミスが可愛すぎたこと。140キロのネカマであれとは言わないけど、もうちょいビジュアルにオタク感あった方がグッときたと思う。
あと、大事なログインパスワードくらい丸暗記しとけよ社長!!!
ただ、そんなことは全て取るに足らないどうでもいい事。

 ラストで、

「ゲームもいいけど現実世界もみましょう。幸せはそこにこそあるのですから」

 みたいな冷や水ぶっかけメッセージが提示されようがなんだろうが、どうでもいい!! こちとらゲームの世界で頭が興奮しちゃってそんなこと全く聞いてないんだから。
──作品が訴えるメッセージとか、意図を完全に無視した(聞き流した)のは、大人になってから少なかったように思える。
 それもそのはず。ガンダムvsメカゴジラのショックで幼児退行してしまったのだから。説教たれてんじゃねぇよウルセェよスピルバーグのじいさんよぉ、ってなわけである。

 そう思わせてくれるって凄くない? スピルバーグじいさんの意図とは違うかもしれないが、すごい引力だと思う。映画として。

 日本で生を授かったことにただただ感謝。未だに夢かもしれないと疑っているので、もう5回くらい観にいくかぁ〜。
塩辛亭ショッパイ

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