はまたに

レディ・プレイヤー1のはまたにのレビュー・感想・評価

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)
4.8
いやー、後悔したわ。IMAXで観なくてどちゃくそ後悔した! それくらい面白かった。
(1週間後にアベンジャーズの新作が襲来するの考えたら、そらIMAXも1週間限定だよな…)

もうあらゆる面でストライク。
あのバイク、あのロボット、あのカイジュー、あのワザと、どーせ顔見世程度だろと期待していなかったメイド・イン・ジャパンの勇躍っぷりを含め、キャラ、ネタ、オマージュの大集合は理屈抜きで楽しかった。情報量の洪水に浸るもよし、宝探しするもよしで、鑑賞者(プレイヤー)に委ねられた自由度は高い。

スラム化した未来での唯一の逃避が没入型のVRゲーム、という設定も巧妙で、現代と地続きなその感覚は「なさそうでありえる世界」としてすんなりと受け入れられる。

学校すらないならバーチャル空間“オアシス”が全てなのは言うまでもなく、恋や友情はもちろんのこと、勉強や部活(サークル)、お金稼ぎや自己実現までそこで行われることになる。逆に言うと、それがオアシスだからこそ特殊に見えるだけであって、現実の世界でそうしたことを描けばただの王道である。そう、これめちゃくちゃ王道のストーリーなのである。

ストーリーは王道、80'sカルチャーのエッセンスを存分に散りばめ、掛け値なしに面白い、となるともうこれは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ばりの胸踊るワクワク大傑作なのである。実際、登場人物がハッとしたりする瞬間に鳴らされる安っぽい(わかりやすい)弦・管・鉄琴の効果音は、「まさに、それ」。たまらんちんである。

登場人物たちは個性薄めだけれど、個人的にはドラクエしかり主人公=自分は世界の体感者であるからあんまり個性はいらないし、まあいいかな、といったところ。80年代の傑作群はどれも主役の個性すごかったよなーとも思うけど。いずれにしても、気にはならない程度。本当の主役はゲームの主催者、ハリデーの思いやメッセージだしね。

最後はホロリとさせられつつ(これを説教と取るかどうかはそれまでの熱中度次第やね)、ただのエンタメお祭り作品ではないことにいたく感銘を受けてエンディング。心の中で拍手喝采、もう1周しよかとその場でリセット(リピート)するとこだったわ。いやー、やっぱりIMAXで観たい!

ということで、とにもかくにも大満足でした。もう忘れ去っていた『スコット・ピルグリム vs 邪悪な元カレ軍団』の続編が観たいという願いがスピルバーグ監督で叶っちゃったって感じだしね。これぞ贅の極み。でも面白すぎて、これの続編が観たいという新たな願望が発生しちゃったけど。そこんとこ、またクリアしてください、スピルバーグさん。

それまで波動拳打ちながら待ってます。ハドーケ…うわあぁぁぁぁ!!!

【GAME OVER】
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