ダークタワーのBluegeneのネタバレレビュー・内容・結末

‪原作の世界観を維持しつつ、原作を知らない人にもちゃんとわかるように(多分)うまくまとめていたと思う。荒廃したパラレルワールドにもかつては文明があったこと、今は魑魅魍魎が跋扈し、人々は細々と生きていること、世界を支える「タワー」を破壊しようとする勢力が今やその望みを達成せんとしていること。‬原作ファンとしては、あちこちに原作やキングの他の作品への目配せを見つけるのが楽しかった。

アクション満載の異世界ファンタジーが子供騙しにならなかったのは、イドリス・エルバとマシュー・マコノヒーという贅沢なキャスティングのおかげだろう。追いつ追われつする宿命的な二人の関係をわずかなセリフや身ぶりだけで見事に表現して、物語に深みを与えてくれた。

原作ではローランドは暗黒の塔に到達したあと、記憶をなくして振り出しに戻り再び黒衣の男の追跡を始める。彼はそれを繰り返す運命にあるのだ。この映画は、ついに彼が使命を成就して世界を救った日を描いたものなのかもしれない。