グラッデン

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングルのグラッデンのレビュー・感想・評価

4.1
その名を叫べ!

本作の情報を最初に聞いたときは驚きましたが、面白かったです!「ゲームの中の世界」という設定を活かし、様々な仕掛けを施した作品の作りが単純に楽しかったです。現実世界を下敷きにすると無理めな設定を、ゲーム世界に置き換えることで生まれる自由度が良い意味で機能していたと思いますし、時にはコミカル、時には意表を突くサプライズに用いるなど、作り手側の「わかってる」感も嬉しかったです。

また、本作における「呪いのゲーム」が、90年代の家庭用ゲーム機で親しまれたRPG・アクションゲーム等を彷彿とさせる「新しくて懐かしい」ゲームの雰囲気を醸し出していたのは良かったです。自分自身もそうですが、この手のゲームを親しんだ世代は刺さる作品でもありましたので、学生時代にゲーム機を囲んだ同年代にオススメしたい作品でもあります。

一方、ゲームに挑むことになる「俺たち」感溢れるボンクラのヲタク主人公をはじめとする高校生4人の中で育まれる心の交流、個々の精神的成長などを描いた作品としてもよく出来ていたと思います。
その意味では、4人の「外の人」=ゲーム内のキャラを演じた各キャストの好演も光る作品であったかと。プロレス者としては、アクションからコメディに至るまで、数多くのフィルモグラフィを重ねらハリウッドスター道を爆進中のロック様の経験値の高さを実感しましたし、「身体は中年、中身はJK」という狂った役柄を完璧にこなしてたジャック・ブラックはヤバかった(汗) 正直、コレだけでチケット代の元を取れた気分です(笑)

リメイク作品は蘇った今の時代に何を提示するのか?というのを常に意識していますが、本作は斬新な回答を出してくれたと思いますが、しかしながら過去の作品と同じ名を冠する新作であることを強く感じさせるバランス感覚は素晴らしかったです。皆で叫ぼう、その名はジュマンジ!!