映画鑑賞のおさる

セトウツミの映画鑑賞のおさるのレビュー・感想・評価

セトウツミ(2016年製作の映画)
3.6
男子高校生、瀬戸と内海のなんでもない会話劇を面白おかしく描いた青春コメディ。

放課後やることがなく、いつも川のそばの階段に腰かけて駄弁(だべ)る瀬戸と内海。性格も成績もまったく違う2人だが、なぜか息がピッタリ。どうでもいいことしか話してないが、絶妙な小ボケとツッコミが面白い。

そんな2人がなぜ友だちになったのか。それが語られるエピソードも入っていてよい。友だちになるきっかけというのは、覚えてもいないようなほんの小さなことだったりするもんだな。

内海がモテるのは鼻につく(笑)が、高校生のわりに達観しててどんな人生を送ってきたのか気になる。同級生のかわいい女の子にほっぺたひっぱたかれたとき、切れ味抜群の憎まれ口を叩ける冷静さも魅力。

高校を卒業したらこの2人も全然別の人生を歩んでいくんだろうか。それともずっと仲良く連絡を取り合う仲になるのかな。人生長く生きてると、おそらく前者なんだろうなと感じてしまう。そう考えると、少し切ない余韻が残る映画だった。