2人の男子高校生が、放課後に他愛もない話（暇つぶし）をしているだけの映画。
川辺に座り他愛もない話、しかも関西弁で延々と続く。
高校生活、恋愛もケンカもほとんど描かれてない。
マドンナが1人描かれているが、微妙な距離感でカラミは薄い。
しかし、キッチリ四季を描いている、つまり1年間のお話（ただ喋るだけの）です。
原作のマンガは、てっきり川辺で話すだけの4コママンガかと思いました。
しかし、何故か退屈ではない。
むしろグングン2人の世界に引き込まれていく。
原作は未読ですが、漫才をそのまま真正面から撮影したような感覚です。
主人公の2人の名前はセト（瀬戸）とウツミ（内海）、2人並べると瀬戸内海となります。
まったく、漫才コンビのようなネーミング。
そして2人はクールなツッコミとお調子者のボケ、正真正銘の漫才コンビです。
この二人の微妙な関係、ユニークな関係がオモシロさの全てかもしれません。
且つ、まったりしたお話です。
しかし、この映画の中で2人がダチになったキッカケ、マドンナをはさんだ恋愛、そして嫌な先輩の話と会話中心でキッチチ描かれている。
不思議な組み立ての映画であるが、考えれば考えるほど漫才のような映画でした。
2人は高校2年生なので、高校3年生の話、そして卒業してからの話をそれぞれ今回と同じスタイルで観たい映画でした。
高校生の頃には、2人のような他愛のない会話を繰り返していたことを思い出しました。
全く新しいタイプの平凡な日常を描いた青春映画だと思います。
見逃した映画を名画座、いつものキネカ大森で観る。
本作品と「だれかの木琴」の二本立て、どちらも主役は池松壮亮ですが、全くキャラクターの異なる演技でした。
